未回収の売掛金の回収代行サービスとは?

 2018.10.16  ヤマトクレジットファイナンス株式会社

企業を経営していく上で取引先から売掛金を回収するための業務は欠かせないものです。しかしながら、この売掛金回収が問題になっているケースも少なくありません。特に資本力が小さい中小企業では債権回収業務に回すリソースが足りずに、結果として不良債権が発生したり売掛金回収が遅れることで資金繰りが悪化し、自社の経営に次第に影響が出てくることもあります。

こうした経営課題を解決するために利用するのが売掛金の回収代行サービスです。契約形態によっては「ファクタリング」と呼ばれることもあります。

今回はこのサービスの詳細について説明しますので、売掛金回収や債権管理に困っている経営者や経理担当者の方は課題解決の参考にしていただければと思います。

売掛金回収代行サービス、ファクタリングって何?

売掛金回収代行サービスとファクタリングの大きな違いは企業の売掛債権を「保証する」のか、「買い取る」かの違いがあります。

ファクタリングの起源には諸説ありますが、誕生したのは1900年代初頭~後半にかけてで、米国で誕生した説と英国で誕生したという2つの説が有力です。日本では1970年代に登場しましたが、当時の日本では約束手形による取引が主流だったためファクタリングは浸透していませんでした。しかし現代になり、多くの企業が債権リスクの重要度に注目し始めたことからファクタリングが徐々に浸透していきます。

このサービスの概要を簡単に説明すると「企業の売掛債権を買い取る」というものです。たとえばA社が持つ売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらえば、手数料を引いた金額がすぐに手元に残ります。資金の回転がより重要な中小企業にとっては、数か月後に現金化される満額の売掛金よりも手数料分を引いた今日の資金の方が大切なこともあります。ファクタリングの仕組みを利用すれば、数か月後の資金がいますぐ手に入るというわけです。

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ファクタリングの種類は大別して「債権買取型」と「回収保証型」の2つがあります。売掛金回収代行サービスは後者に該当するサービスです。

≪債権買取型のファクタリング≫

ファクタリングの一般的なサービスが債権買取型です。以下に簡単な流れをご紹介します。

  • A社とB社の間で商取引が発生する(A社がB社に商品を売ったと仮定します)
  • A社が商品をB社に納入すると売掛債権が発生する
  • A社はファクタリング会社に売掛債権を譲渡し手数料を差し引いた金額を受け取る
  • 支払い期日になるとファクタリング会社はB社に対し売掛金回収を行う

このように売掛債権が完全にファクタリング会社に移行するのが債権買取型の特徴です。

≪回収保証型のファクタリング≫

回収保証型のファクタリングとは売掛債権を譲渡するのではなく、ファクタリング会社に未回収リスクを担保してもらうのが目的です。簡単な流れは次のようになります。

  • A社はファクタリング会社に対して自社の顧客リストを渡したり、新たに取引がしたい顧客情報を渡す
  • ファクタリング会社はA社から受け取った顧客情報をもとに与信調査と与信評価を行い、与信限度額を決める
  • ファクタリング会社がA社に与信可否と与信限度額を伝える
  • A社は与信限度額の範囲内で商取引を行う
  • A社に発生した売掛債権をファクタリング会社が管理して、支払い期日に売掛金回収を行う
  • 売掛金未回収が発生した場合は予め規定された利率に応じて未回収代金をファクタリング会社がA社に保証する

このように売掛債権を単純に譲渡するのではなく、あくまで未回収リスクを担保するという少し特殊なサービスを提供します。一般的に言う売掛金回収代行サービスの一つです。

サービス利用企業にとってのメリットとは?

債権買取型のファクタリングや売掛金回収代行サービスを利用することで、企業にはどんなメリットがあるのでしょうか?

メリット①未回収リスクが低減される

1番に注目すべきメリットはやはり未回収リスクの低減でしょう。日本では与信取引が当たり前なので、常に未回収リスクがつきまといます。会社の与信調査が十分だったとしても大企業ですらいつ倒産するか分からない時代なので、常にリスクと隣合わせと言ってもよいでしょう。そんな中で未回収リスクが低減されることは、精神面でも経済面でもプラスに働く要素です。未回収リスクが無くなれば想定通りの資金繰りが可能なので、計画的な事業投資が可能になります。

メリット②与信管理の面倒さが無くなる

与信取引において煩雑な業務といえば与信管理でしょう。新規取引先の信用を評価したり、既存取引先でも定期的に与信調査を行って取引の都度信用を評価する必要があります。信用がない企業に商品やサービスを提供することはリスクが高いので、与信管理は欠かせません。しかし、多くの中小企業は与信管理に十分なリソースを割り当てられていない状況にあります。その結果曖昧な基準で与信評価をして取引を実行し、その結果代金未回収が発生してしまって経営が悪化するというケースも少なくないのです。それに対して売掛金回収代行サービスを利用している場合では、サービス会社が与信管理まで徹底して行うため大幅な業務効率化につながります。片手間だった与信管理は正確になるうえ、社員は本業に集中できる環境が整います。

メリット③負担の多い請求業務が軽くなる

売掛債権の支払い期日が近づくと請求書を作成して発行したり、それを取引先に送付するなど様々な業務が発生します。売掛債権を扱う業務なので神経を使いますし、請求書や送付料などのコストもかかるでしょう。売掛金回収代行サービスを利用している場合は請求業務もサービス会社が担ってくれることが多いので、請求業務の負担が軽くなることがあります。

メリット④生産性が上がる

与信管理や請求業務を営業または総務が片手間で行っていたような環境では、売掛金回収代行サービスを利用することで生産性向上の効果も期待できます。営業は取引先とのコミュニケーションにより集中して、総務は日々の事務処理を確実にこなしていくことができるでしょう。生産性向上は働き方改革への第一歩でもあります。

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クロネコ掛け払いサービスについて

ここまでのご紹介で売掛金回収代行サービスおよびファクタリングについて少しでも興味を持っていただけたのであれば幸いです。こうしたサービスを利用する際には当然のことながら手数料が発生するため、本来の売掛金額よりも回収金額が下がるという点には注意が必要です。しかし、未回収リスクや業務負荷を考えると多くの企業にとって非常に合理的な選択になるでしょう。

ここで、ヤマトクレジットファイナンスが提供する「クロネコ掛け払い」についてご紹介します。このサービスはいわば回収保証型のファクタリングであり、企業間取引における与信調査から請求管理までを一貫して代行するサービスです。

たとえばサービス利用企業が新規取引先の与信調査を依頼すると、最短5分で与信結果をご連絡しますので販売機会を逃しません。もちろん、与信に通った場合の取引に関してはヤマトクレジットファイナンスが100%売掛金を保証します。つまり、サービス利用企業の未回収リスクはゼロになるのです。今まで社内での与信が通りづらかった小口案件や個人事業主との取引などにも対応しているので、「クロネコ掛け払い」を利用することで取引先の拡大に成功した企業もいらっしゃいます。

与信調査」について詳しくは、こちらの「与信審査とは?その重要性とやり方について」記事で是非ご覧ください。

皆さんが現状の売掛金回収業務に何らかの課題を感じているのでしたら、この機会に「クロネコ掛け払い」の利用をぜひご検討ください。ヤマトグループの安心感により、取引先企業に不信感を与えることなくみなさんの売掛金回収を代行し、ビジネスに貢献いたします。

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