BtoBのECサイトはBtoCとどう違う?

 2018.08.06  ヤマトクレジットファイナンス株式会社

ECサイト、いわゆるオンラインショッピングにおいて即座にイメージするのは消費者向け商品を扱うBtoCではないでしょうか?店舗で商品を確認してECサイトで購入する「ショールーミング」という消費者行動が話題になるほど、ECサイトは消費者の生活に密着したものです。

しかし実際のところは、BtoCよりも企業向けビジネスを意味するBtoBのEC市場の方が圧倒的に巨大なことをご存知でしょうか?今回は、BtoB向けのECサイトとBtoC向けのECサイトの違いについてご紹介します。

BtoBとBtoC、それぞれのEC市場の違い

経済産業省が取りまとめた調査(※1電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました~国内BtoC-EC市場規模が16.5兆円に成長。国内CtoC-EC市場も拡大~)によれば2017年、BtoC向けのEC市場規模は16.5兆円。前年の15.1兆円から9.1%伸び堅調な成長を見せています。ではBtoB向けのEC市場はどうでしょうか?市場規模は317.2兆円であり、前年の291兆円から9.0%成長しています。

BtoB向けEC市場はBtoC向けEC市場に比べ約20倍も大きいことになります。ただしこれは、EDI(電子データ交換)による取引も含まれているため、市場が圧倒的に大きなものになっています。しかし、EDIが含まれているという点を考慮してもBtoB向けのECサイトが増えているというのは事実です。

BtoBとBtoCの購買行動の違い

BtoBとBtoCのECサイトでは顧客あるいは消費者の購買行動も違います。

≪BtoBの場合≫

顧客がBtoB向けECサイトで商品を購入する際は、まず課題に対する検索から始まります。業務に対して何らかの課題を感じ、そこで初めて「新しい商品やサービスを導入しよう」という考えが生まれます。では、その後すぐに購入に至るかというとそうではありません。まず社内で稟議を通し、複数決裁者の承認を得てから初めて導入検討を立てます。インターネットが整備され、情報収集を自ら行えるようになった現代では、従来に比べてBtoBの購買行動が長期化しているという問題もあります。

≪BtoCの場合≫

消費者がECサイトにて商品を購入する際は、BtoBのように何らかの課題を解決したいという場合と自身の購入欲を満たしたいという2通りのケースがあります。そのためBtoBに比べて商品の購入率も高く、決裁者も自分自身なので購買行動は短い傾向にあります。ただし、マスマーケティングが当たり前だった昔に比べ、現在ではインターネットの普及によって多様な購買行動が生じています。

資料ダウンロード

このように、BtoBとBtoCのECサイトでは購買行動が明らかに違うため展開すべき戦略も違います。

BtoB向けECサイトに必要な機能

BtoB向けECサイトに実装すべき機能はBtoC向けECサイトと大きく違います。ここではその一部をご紹介します。

①承認フロー機能

BtoBの購買行動は前述したように複数人の決裁者が関与しています。そのため、BtoB向けECサイトには承認フロー機能が実装されていると、顧客は購買行動をスムーズに運ぶことが可能です。承認フローを自在に設定できる機能が備わっていれば、顧客は業務効率化につながりEC事業者は購入率を上げることができます。

②自動見積機能

BtoB向けECサイトはBtoCに比べて商品金額が高額だったり、購入される商品数が膨大な量になります。そのため自動見積機能が備わっていると、顧客は見積書をすぐに稟議に通すことができます。ただしこうした自動見積機能を実装するためには、CPQ(Configure Price Quote)システムなどを導入することが欠かせません。EC事業者側にとっても自動見積機能が備わっていると、迅速な納期回答などができます。

③商品マスタ管理機能

BtoB向けECサイトでは商品点数が膨大になる場合があります。特に機械部品を販売するECサイトの場合、商品マスタ管理の徹底は欠かせないでしょう。従ってBtoB向けECサイトは多くの場合ERPと連携し、商品データや在庫データをECサイトに反映する仕組みになっています

④受発注管理機能

EC事業者にとってもECサイトを利用する顧客にとっても欠かせない機能です。商品注文時に在庫の引き当てを行なったり、製造部門や配送部門へ通達したり、与信管理システムと連動して与信限度額を超過した場合に通知するといった機能を備えています。顧客にとっても注文内容を確認したり、配送状況を確認したりと欠かせないものです。

⑤ディスカウント機能

提供する商品によってはボリュームディスカウントなどの割引が適用されます。このディスカウントをすべて手動で管理することは難しいでしょう。そうしたディスカウント機能はBtoB向けECサイト特有のものであり欠かせない機能でもあります。

[RELATED_POSTS]

BtoB向けECサイトに欠かせないポイントは?

最後に、BtoBECサイトを構築する上で欠かせないポイントについてご紹介します。

ポイント①パッケージライセンスは成長に対応できるか

BtoB向けECサイトを初めて構築する場合は、ほとんどのケースでパッケージ製品(ASPサービス含む)を利用します。パッケージ製品とはある程度ECサイトが作りこまれたフレームワークが用意されていて、構築するECサイトに応じてカスタマイズする製品です。そのライセンス形態及び契約プランが、ECサイトの成長に対応できるかが大切なポイントになります。

ポイント②要件変更に対応できるか

ECサイトを運営していると度々要件変更が発生します。新しい機能を追加したり、既存機能を改修したり、これらの要件変更に対応できるかも重要なポイントの一つです。パッケージ製品の中にはソースコードがブラックボックス化し、要件変更の度に改修依頼とコストが発生する可能性があるので注意しましょう。

ポイント③高いセキュリティを確保できるか

BtoB向けECサイトでは企業情報を含む顧客情報など重要なデータを多く扱います。そのため、情報漏えいなどのセキュリティの問題はより大きな影響を与えます。より高いセキュリティを確保できるかどうかが重要です。

ポイント④UX(顧客体験)を意識した作りになっているか

UXとは顧客がECサイトを通じて得る体験のことで、使いやすさや画面の見やすさなどが該当します。快適なUXを提供することはBtoB向けECサイトでも欠かせない要素であり、UXを向上することで売り上げが拡大するケースも少なくありません。

ポイント⑤BtoB決済に対応しているか

BtoB決済の基本といえば「掛け払い」です。一定期間に発生した取引をまとめて決済するという方法ですが、ECサイトでもこれに対応していると取引がスムーズに進みます。ただし、その場合は顧客ごとの与信管理などが必要で負担も増えます。

ヤマトクレジットファイナンスが提供する「クロネコ掛け払い」は、顧客ごとの与信と請求を一括で管理するものです。ECサイト構築にあたってBtoB決済に対応したいという場合は「クロネコ掛け払い」の利用をぜひご検討ください。

New call-to-action

EC業界のトレンド7選
クロネコ掛け払いご紹介資料

RELATED POST関連記事


RECENT POST「BtoB EC」の最新記事


BtoBのECサイトはBtoCとどう違う?
New Call-to-action
New Call-to-action

RANKING人気記事ランキング

RECENT POST 最新記事

ブログ購読のお申込み
ヤマトフィナンシャル