ECサイトのカート機能選択のポイント

 2019.05.14  ヤマトクレジットファイナンス株式会社

ECサイト構築や運営に欠かせないのが「カート機能」です。利用者が気に入ったアイテムをカートに入れ、ショッピングを続けたり、そのまま購入したり、時に商品をレコメンドしたり、どんなカート機能を搭載するかによって、ECサイトの売上も変動します。

そこで本稿では、ECサイトのカート機能選択のポイントをご紹介します。これからECサイトを構築しようと考えている企業の皆さんは、ぜひ参考にしてください。

ECサイトのカート機能とは?

ECサイトのカート機能はどんなものなのかを簡単に説明します。ECサイトのカート機能を導入する方法がいくつかありますが、いずれのカート機能でも下記のような役割を持っています。

  • 商品をお気に入りに登録できるようにする
  • 商品をカート(買い物かご)に入れる
  • そのままショッピングを続ける
  • 注文を受け付ける
  • 配送先や配送方法を決める
  • 決済方法を決める
  • 方法に応じた決済処理を行う
  • 顧客管理機能を提供する
  • 売上管理機能を提供する
  • 売上分析を行う
  • 顧客へのフォローを行う
  • 別の商品をレコメンドする

この他にも、ECサイトに導入するカート機能によっていろいろな役割を持っています。自社のECサイトにマッチしたカート機能とは何か?を検討し、必要以上の機能を搭載しないことが大切です。

ECサイトのカート機能導入の方法

それではここから、ECサイトのカート機能を選ぶポイントを紹介していきます。カート機能を導入するにあたり、選択できる方法は4つあります。それが「パッケージ製品を導入する」「オープンソースソフトウェアで構築する」「クラウドサービスとして利用する」「ゼロから開発する」という方法です。

1.パッケージ製品を導入する

パッケージ製品とは、ECサイトのカート機能がある程度まで作りこまれたソフトウェアを指します。ただし、一般的にはカート機能だけでなく、ECサイト構築のためのシステム全体がパッケージ製品化されたものが多いでしょう。購入したパッケージ製品は専用サーバーに設置し、導入企業独自に運用していきます。

メリット

パッケージ製品は完全に作りこまれたものではないので、導入企業独自にカスタマイズすることが可能であり、さまざまな要件に合わせてカート機能を開発することができます。

デメリット

基本的にパッケージ製品の導入費用は高く、バージョンアップごとに費用がかかることがボトルネックになりやすいでしょう。運用も企業独自に行うので、負担が大きいというのもデメリットの1つです

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2.オープンソースソフトウェアで構築する

構造としてはパッケージ製品とほとんど同じものですが、商用利用での無料提供されているのがオープンソースソフトウェアです。ECサイト向けのものとしては多くのオープンソースソフトウェアが提供されており、ECサイトの種類に応じて選択できます。

メリット

無料提供されているので、パッケージ製品よりも導入費用を抑えることができ、汎用性も高いので独自にカスタマイズすることができます。

デメリット

バージョンアップ対応は完全に独自対応になるため、負担が大きく、運用費用も高額になりがちです。また、社内にオープンソースソフトウェアの扱いに慣れた人材が必要になります。

3.クラウドサービスとして利用する

クラウドサービスとはECサイトのカート機能をパッケージ製品として購入するのではなく、インターネット経由で提供されているサービスを利用するタイプのカート機能です。サーバーもソフトウェアも不要で、月額料金を支払うだけで利用できます。

メリット

初期費用と運用費用が安価であり、運用管理についてはクラウドサービス提供事業者が行っているため、サービス利用企業にかかる負担が少ないのがメリットの1つです。アップデートも自動的に行われます。

デメリット

ただし、カスタマイズ性は低いので独自のECサイトカート機能を構築したい場合は不向きです。共有型の場合は他の利用者やシステム不具合が原因になり、パフォーマンスが低下する可能性もあります。

4.ゼロから開発する

ECサイトのカート機能をゼロから開発するという方法もあります。この場合、開発プロジェクトが長期的になり、コストも高額になります。技術が無い企業はシステム開発企業に依頼することになるでしょう。

メリット

どんなECサイトの要件にもマッチしたカート機能を作れる、自由度の高さが大きなメリットです。

デメリット

導入費用、運用費用はかなり高額になります。最近ではパッケージ製品やクラウドサービスが充実していることから、そこまで多額の費用をかけてゼロから開発するメリットは少ないと考えられています。

ECサイトを構築する場合は、まずこれらの方法から最適なカート機能導入方法を選択することが大切です。最近ではクラウドサービスを利用する企業が増えていますが、一概にクラウドサービスがベストとは言えないので、十分に検討した上で選択しましょう。

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ECサイトのカート機能を選ぶにあたって

実際にECサイトのカート機能を選択する際は、注意していただきたいポイントが3つあります。

1.ECサイトのコンセプトは明確になっているか?

どんなECサイトにもコンセプトは大切です。提供する商品、ターゲットとなる消費者、取り込みたい世界観、こうしたコンセプトをハッキリとさせることが、ECサイトのカート機能を選ぶ上でとても大切です。一口にカート機能といっても、パッケージ製品やクラウドサービスごとに細かい機能や出来ることは違います。従って、ECサイトのコンセプトが明確になっていない段階でカート機能を選んでも、ECサイトにマッチしたものを選べるかどうかは分かりません。

2.事業規模に合ったカート機能を選択しているか?

ECサイトごとに事業規模が異なるように、ECサイトのカート機能ごとに適した事業規模が違います。極端な話し、開設したてのスタートアップECサイトに大企業向けのカート機能を搭載しても、そのスペックをもてあますだけであり、売上拡大にはつながりません。むしろ導入費用や運用費用が圧迫されます。その逆もまた然り。月商1億円規模のECサイトに、小規模事業向けのカート機能はマッチしません。常に、事業規模に合ったカート機能を選択し、将来的な成長も考慮に入れて拡張性を確認しておきましょう。

3.集客に関するサポートは提供されているか?

ECサイトを立ち上げたばかりのスタートアップ事業では、まず集客が大きな課題になります。どんなに素晴らしい商品を提供していても、消費者が集まらなければ、売れるものも売れません。ECサイトの成否は集客にかかっていると言っても過言ではないでしょう。そこで、集客に関するサポートを提供しているカート機能を選択してみるとおいでしょう。EC業界で生きてきた集客ノウハウを取得することができますし、第三者視点からの意見というのは貴重なものです。

いかがでしょうか?以上のポイントをもって、自社にとって最適なECサイトのカート機能選んでいきましょう!

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