面倒な請求書発行業務を楽にする3つのポイント

 2018.07.17  ヤマトクレジットファイナンス株式会社

メーカー企業か小売り企業か、サービス企業かコンサルティング企業かなどの業種に関わらず請求書発行業務は必ず発生するものです。売上金を回収するための大切なプロセスでありながら、この業務を「面倒だ…」と感じている方が多いのではないでしょうか。実際に、請求書の発行自体は利益に直結する業務ではないため、付加価値を感じにくい業務であり、余計に煩わしく思われることもあるのではないでしょうか。

月に発行する請求書が数十枚程度なら問題ないでしょうが、100枚以上となると「効率化したい!」というモチベーションも高いものがあるでしょう。そこで今回は、面倒な請求書発行業務を楽にするポイントを3つご紹介します。

請求書発行業務はなぜ面倒?

請求書発行業務のプロセスを細かく分解すると①請求データ作成、②請求書作成、③請求書印刷、④請求書封入、⑤請求書送付という手順になります。

①請求データ作成は正確さが強く要求されます。一般的にはExcelや販売管理ソフトに請求データを入力するためミスは許されません。経理担当者にとっても神経を使う作業の一つです。

②請求書作成は入力したデータをもとに請求書フォーマットに情報を当てはめていきます。販売管理ソフトなら請求データをもとに請求書を自動作成する機能が備わっている場合がほとんどです。ただし、印刷した請求書に角印などを押印したり、電子署名を加えたりする手間は変わりません。

③請求書印刷では、作成した請求書を必要部数印刷します。部数が多いと意外と手間がかかったり書類整理に時間がかかります。

④請求書封入は、印刷して請求書を手作業で封筒に入れ、封をして切手を貼るので一番手間がかかる作業かもしれません。各取引先の請求書をまとめて封入する際は、送り先を間違えないよう慎重に作業を行います。また、いわゆる「かがみ」と「明細」が分かれている場合、取り違えないように注意しないと誤請求の原因となってしまいます。

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⑤請求書送付では封入が完了した請求書を郵便局に持って行ったり、集荷を依頼して発送します。部数が少ないと集荷に来てもらえない場合もあるので、業務を中断して郵便局まで足を運ぶ必要があります。

こうして請求書発行業務を細かく分けてみると、いかに面倒な作業が多いかがわかりますね。では、請求書発行業務はどのように効率化すればよいのでしょうか?

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請求書発行業務を効率化する3つのポイント

ポイント①帳票発行システムやEDIなどIT活用で効率化する

一つ目のポイントは、ITを活用して請求書発行業務を効率化するという方法です。以前から大企業を中心に利用されているのが、EDI(電子データ交換)を活用した商取引でしょう。EDIとは企業間取引における発注、受注、請求、支払といったやり取りをすべてデジタル上で行うためのITシステムです。一般的には請求書発行業務をピンポイントで効率化するためではなく、企業間取引全体の効率化を目指しています。

EDIを活用すると自社と取引先がデジタルで繋がり、取引先は専用ページを通じて発注作業を行いそのデータをEDIに取り込んで受注処理をします。さらに受注データをもとに請求データを作成したり、デジタルな請求書を発行して取引先に送信するといった作業も可能です。

非常に導入効果の高いITシステムですが、導入にはいくつか課題もあります。まずEDI導入について取引先の承認を得なければなりません。EDIは自社だけでなく取引先と一緒に利用して初めて機能するので、自社の一存だけでは導入できません。さらにEDIには統一されたプロトコル※がないという障壁も存在します。業界ごとに既定のプロトコルは存在するものの、すべて統一しているわけではないため、各取引先がすでに別のプロトコルを使用したEDIを導入している場合すべてに対応することが難しくなります。最後に導入費用の課題です。EDIは大規模な導入プロジェクトになるケースが多く、初期投資が多くかかります。
※プロトコル:ソフトウェア同士のやり取りなどに関する取り決め(通信規約)を指す

このようなEDIの課題を考えると、帳票発行システムを導入した方が良いケースもあるでしょう。帳票発行システムは取り込んだデータに応じて最適な帳票を自動的に発行してくれるというITシステムです。電子署名機能が備わっているものなら、わざわざ印刷しなくても請求書をメールで直接送信することも可能です。ただし取引先によっては請求書を紙で発送してもらいたいという企業もあるでしょうから、その点に関しては事前の調査が必要です。

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ポイント②インサーター(封入封かん機)などの機器を導入する

請求書発行業務を効率化するためだけにITシステムを導入するのが難しいという企業にはインサーターなどの機器を使用した効率化がおすすめです。インサーターとは書類の封入と封かんを自動で行ってくれる機器のことで、請求書の封入作業にかかる手間を大幅に短縮してくれます。インサーターは購入するのではなくレンタルするのが一般的で、ITシステムを導入するよりも圧倒的に低コストで導入できるのがメリットです。

インサーターのレンタル事業を展開する会社の情報によれば、インサーターを利用することで封入作業にかかる手間を10分の1にまで削減できるそうです。1回の封入作業に1時間かかるとすると6分に短縮されます。これは大きな作業量削減効果ですね。人手による作業は請求書をインサーターに入れるだけ、後は自動的に請求書を折り込み封筒に入れ、のり付けと封かんまで行ってくれます。

ただし、インサーターで効率化できるのはあくまで請求書封入作業のみです。大口取引が多く請求書発行業務の発生頻度が多くない企業にとってはメリットが少ないかもしれません。

ポイント③掛け払い代行サービスを利用する

掛け払い代行サービスとは企業間取引における与信管理をアウトソーシングできるサービスです。取引が発生した時点でその情報を代行会社に受け渡し、残る業務はすべて代行会社が行ってくれます。もちろん請求書発行業務においてもそのすべてを完全効率化することが可能です。

このサービスを利用するメリットは他にもあります。それが与信リスクを回避できるという点です。

企業間取引では売掛などの信用を供与することで取引が成り立っていることが多く、商品の販売やサービスの提供からすぐに利益が発生するとは限りません。売掛金を回収して初めて利益が発生します。しかし、この与信取引には不確実性(リスク)が付きもので、取引先から代金を確実に回収できる保証はありません。資金繰りの悪化を理由に支払いが遅延したり、倒産によって代金を回収できない「焦げ付き」が発生したりと常にリスクがつきまといます。そのため厳しい与信基準を設ける企業もあるでしょう。しかし、与信基準を厳しくし過ぎると、ビジネス機会を逃してしまうことにもなりかねません。

そこで代行会社によっては企業の与信管理を一手に請負い、焦げ付き発生時の売掛金を100%保証する会社が少なくありません。毎月の基本料金や手数料はかかるものの、与信リスクを完全に回避できるという大きなメリットがあるのです。

ただ、代行会社を利用することで取引先との信用問題に関わる場合もあります。聞き覚えのない代行会社から請求書が届けば、不審に思い自社の信用を低下させてしまうこともあるでしょう。よって代行会社選びは信用やブランドが確立しているサービスを利用することをおすすめします。

以上が請求書発行業務を効率化するポイントです。どのポイントが最適かは企業ごとの取引環境や請求書発行業務の現状によって異なるでしょう。これら3つのポイントから最適なものを検討して、面倒な請求書発行業務をどんどん効率化していきましょう。余ったリソースをコア業務に集約したり、経営戦略に生かすことで、より高い効率化効果が見込めることでしょう。

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