ビッグデータとは?データ収集時のポイント

 2020.10.13  ヤマトクレジットファイナンス株式会社

数年前より「ビッグデータ」という言葉を見聞きしない日はないほど、ビジネスでの重要性が高まっています。本記事では、知っているようで意外と知らないビッグデータの概要と、データを収集する際のポイントをご紹介します。今後、ビッグデータ解析に取り組もうと考えている方はぜひ参考にしてください。

ビッグデータとは何か?

ビッグデータという言葉をそのまま受け止め、大量のデータと認識している方が多いかもしれません。確かにビッグデータは膨大なデータの集合体ではありますが、それだけではないのがビッグデータです。最も有名な定義は、「ボリューム(大量)」「バラエティ(豊富)」「ヴェロシティ(高頻度)」に発生するのがビッグデータという「3Vの定義」です。ガートナー社のアナリスト、タグ・レイニー氏が2001年の研究報告書で提唱しました。

出典:『“3D Data Management: Controlling Data Volume, Velocity and Variety』

では、ビッグデータはどのように活用されているのでしょうか?以下に具体的な例を挙げてみます。

ビッグデータ活用事例

スシロー

今でこそ当たり前の、回転寿司業界におけるICタグ活用。先進的な取り組みとして注目されたのがスシローでした。ICタグをすし皿に取り付けることで、いつどんな寿司がレーンを流れ、何が食べられたか、どのテーブルでいつどんな寿司が注文されたかなどのデータを蓄積し、年間10億件以上のデータ量に上っています。これにより需要予測を行い、レーンに流すネタや量をコントロールしています。販売機会獲得やコスト削減などに繋がり、売上向上に貢献しています。

参考情報:ICタグ付き皿ですしの鮮度や売上状況を管理

城崎温泉

兵庫県北部に位置する城崎温泉では、スマートフォンや携帯電話をお財布代わりに使えるシステムを導入し、観光客の利用履歴データを蓄積して定量分析を行っています。観光客が多い時間帯や家族構成などの情報、一番人気の外湯を分析することで効率的な施策を実施したり、温泉街のサービスや広報を改善したりと幅広くデータを活用しています。

参考情報:観光客のニーズをつかみ売上増

大阪ガス

過去数百万件にわたる修理履歴や機器の型番データを保有している大阪ガス。これらのデータに、カスタマーセンターに寄せられる給与器などの修理依頼のデータも同時に蓄積し、複数のデータを組み合わせることでケースごとに必要な部品を自動的に割り出しています。修理スタッフが行う作業を自動化し、業務効率化や人件費削減に成功しています。

参考情報:コールセンターの依頼内容から修理に必要な部品を割り出す

ビッグデータ収集時のポイント

今や、ビッグデータを収集するためのデータリソースは多岐に渡っています。企業が日々蓄積している販売データや顧客データ、WebサイトやECサイトから収取できるログデータ、さらには政府機関や非営利団体が用意したデータセット、デジタル技術企業が提供するサードパーティデータなど実に多様です。このため、ビジネスに必要なデータを収集するのに苦労しない時代になっています。

ただし、ビッグデータ収集時のポイントを押さえておかなければ、適切なビッグデータ解析は行えません。そのポイントとは「データクレンジング」とそれにかかわるデータの前処理です。

データクレンジング

データクレンジングとは文字通り、「データを綺麗にする(クレンジングする)」ための前処理です。前述のように、収集したばかりのデータにはエラーやノイズ、欠損値などが含まれています。データによっては継続的に蓄積されなかったものもあるでしょう。これらのデータを分析できるよう整えるのがデータクレンジングです。言葉で説明するのは簡単ですが、データの一部を取り除いたり、中央値を取ったりと作業は複雑です。データクレンジングの精度によってデータ分析に与える影響が非常に大きいことから、ビッグデータ解析中で最も重要だとされています。

データクレンジングが完了したら、次にデータを統合します。多くのデータはさまざまなデータソースから収集されているため、一貫性がありません。データの粒度が異なるケースが多く、データを整える必要があります。そして最後に、分析手法に応じてデータを指定のフォーマットに変換します。数値データを決められた範囲の値に変換したり、特定の細かい分野ではなく一般化したりと、データを変換します。

ビッグデータ収集時にはこの前処理を完璧に実施しなければ、データの質が悪くなり、解析結果も精度も悪くなります。それに気づかずデータ活用を実施すると、ビジネスに有用な情報を発見できないでなく、ビジネスを間違った方向に進めてしまう可能性すらあります。

ビッグデータを活用しよう!

ビッグデータ活用を促進するためには、とにかくサンプルデータでも第三者機関が用意しているデータセットでも構わないので、どんどんデータ解析を実施してスキルを積極的に磨くことです。また、ビッグデータ解析を簡素化するためのツールも積極的に検討しましょう。ビッグデータ活用とは最終的に、解析結果を如何にビジネスへ繋げられるかが重要です。この機会に、ぜひビッグデータへの興味を深めていただきたいと思います。

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