急な資金ニーズに対応したい、銀行融資以外の方法で資金調達したいといったニーズを満たす「ファクタリング」を検討している事業者の方に向け、「ファクタリングご契約の流れ」について、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングに分けて解説いたします。
2社間ファクタリングのご契約の流れ
2社間ファクタリングとは
2社間ファクタリングは、ファクタリング利用企業とファクタリング会社の2者間で完結する資金調達方法です。売掛先への通知や承諾が不要なため、取引先に知られずに資金化できるのが特徴です。利用企業が売掛金を回収し、ファクタリング会社へ精算する仕組みです。
関連記事 2社間ファクタリングとは？資金調達の新しい選択肢について
ご契約までの流れ
ご契約までの主な流れは、次の通りです。
- 売却希望の債権や資金調達希望日をファクタリング会社に相談
→売却したい売掛債権の内容や、資金が必要なタイミングについてご相談いただきます。 - ファクタリング会社に審査必要書類の提出（お申込）
→取引先との請求書や契約書、入金履歴（通帳写し）など審査に必要な資料をご提出いただきます。 - 審査
→ファクタリング会社が、債権の内容や利用企業・売掛先の信用状況をもとに審査を行います。 - 審査結果通知（通過の場合、手数料提示）
- ご契約
2社間ファクタリングの特徴
2社間ファクタリングは、売掛先にファクタリング利用を知られることなく、ファクタリング会社への債権譲渡（売掛債権の引き渡し）ができるのが大きな特徴です。また、申込から契約までオンラインで完結するファクタリング会社もあります。そのため、資金調達までの時間は、数営業日～1週間程度と早期の資金化が可能です。
事前確認のポイント
ファクタリング会社により、買取できる債権や金額、手数料等が異なる場合が多いため、相談時に確認することをお勧めいたします。
ご契約後の流れ
ご契約後の流れは次の通りです。
- ファクタリング会社から手数料を差し引いた売却債権額がファクタリング利用企業の銀行口座に入金
- 売掛先からファクタリング利用企業に売掛金額が入金
- ファクタリング利用企業からファクタリング会社に売掛金額を精算
契約後は、売掛債権の債権者がファクタリング会社となります。つまり、売掛金の受け取り権利がファクタリング会社に移る、ということです。また、ファクタリング会社はファクタリング利用企業に売掛金額の集金・精算を委任しています。そのため、売掛先からの入金がない場合などは、債権者であるファクタリング会社への連絡が必要となるケースがあります。なお、万一売掛先の倒産や未払いが発生した場合の責任は、ファクタリング会社が負います。
以上が2社間ファクタリングのご契約（ご利用）の流れです。ファクタリング会社によっては、数10％もの手数料を請求する業者も存在します。ご利用条件や手数料上限など情報開示されている信頼できるファクタリング会社を選ぶことをお勧めいたします。
3社間ファクタリングのご契約の流れ
次に、3社間ファクタリングのご契約（ご利用までの）流れについて説明します。
3社間ファクタリングとは
3社間ファクタリングは、ファクタリング利用企業・ファクタリング会社・売掛先の3者間で契約を行う資金調達方法です。債権譲渡にあたり、売掛先への通知または承諾が必要取引先との調整が必要で、調達までに時間がかかる傾向があります。
ご契約までの流れ
3社間ファクタリングの主な流れは次の通りです。
- 売却希望の債権や資金調達希望日をファクタリング会社に相談
- ファクタリング会社に審査必要書類の提出（お申込）
- 審査
- 審査結果通知（通過の場合、手数料提示）
- 売掛先への債権譲渡に関する通知または承諾
→「債権譲渡通知」を取引先へ通知（内容証明付き郵便）または承諾（3社間契約）が必要です。 - ご契約
3社間ファクタリングの特徴と注意点
3社間ファクタリングでは、2社間ファクタリングと異なり、売掛先に通知または承諾が必要です。そのため、自社の信用不安を持たれ、今後の取引に影響を及ぼすリスクがあります。また、売掛金額は売掛先から直接ファクタリング会社に支払われるため、利用企業による集金・精算は不要です。
一般的に2社間ファクタリングと比較すると、手数料を抑えられる反面、取引先とのやり取りが発生するため、調達までの時間も長くなります。
利用時の検討ポイント
3社間ファクタリングを利用する際は、信用不安を持たれるリスクや調達時間が長引くことを考慮し、慎重に検討することが必要です。
より詳しく知りたい場合は、下記の記事もご参照ください。
関連記事 資金繰りに困ったときの選択肢｜2社間・3社間ファクタリングの違いを知っていますか？
まとめ
2社間ファクタリングでは、申込から契約までの時間は数営業日～1週間程度です。一方、3社間ファクタリングでは、必要日数が長くなることが多いです。
2社間ファクタリングのほうが3社間ファクタリングに比べると、ファクタリング事業者としての回収リスクが上がるため、一般的に手数料率は高い傾向にあります。ただし、オンライン完結の2社間ファクタリングでは、従来よりも低い手数料のサービスもあります。
それぞれのメリット・デメリットを見比べて、どちらのファクタリングを利用するかを決めることをお勧めいたします。
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取引先にファクタリングの利用が知られることはありません。利用から契約までオンラインで完結可能です。
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