機械学習の種類とは?

 2020.12.15  ヤマトクレジットファイナンス株式会社

AI開発において「機械学習」とはよく耳にしますが、それが意味するところは一体何か?また、機械学習にはどのような種類があるのか?本記事では機械学習の気になる情報を、分かりやすくサックリとまとめました。

機械学習とは?

AI研究分野の1種であり、賢いAIを作るために欠かせない学習方法のことです。AIを作るためには大まかに「人間が手作業でプログラムする」「AI自身に学ばせる」という2つのアプローチがあります。

大昔に開発されたAIや、まだ機械学習が登場していなかった時代では開発者自身が手作業でプログラムを組み、AIを開発していました。考えるだけで気の遠くなるような作業を人の手で行っていたのです。しかし、AIの重要性と活用範囲が広がるにつれて手作業でのAI作成が現実的に不可能なレベルに達します。

たとえばAIで顔認識技術を搭載するにあたり、カメラに映る人それぞれの特徴を理解できるようなAIを手作業でプログラムするなど不可能です。そこで機械学習が登場します。機械学習は大量のデータの中から特徴を自ら見つけ出して、学び、次第にそのデータを分類できるようになるのです。

もちろんそのためには人間が導いてあげる必要があります。しかし従来のAI開発に比べれば、機械学習によって数百倍も数千倍も開発効率がアップしました。

機械学習の種類

そんな機械学習にはいくつかの種類があります。代表的なものが「教師あり学習」と「教師なし学習」です。分かりやすく「赤いリンゴと青いリンゴを識別するAI」で説明してみます。

まずは大量のリンゴの画像をAIに読み込み、その1枚1枚の画像に「これは赤いリンゴです」「これは青いリンゴです」というタグを付与します。タグとは画像の特徴を示す情報のことです。この際に「色に着目した画像を区別しなさい」という指示をAIに与えておくと、まだ解析されていない画像を取り込んだ際にリンゴの色に着目するようになります。そして次第に、それが赤いリンゴなのか青いリンゴなのかを識別するようになります。このようにAI開発者がデータにタグをつけて学習を導いてあげる方法を、「教師あり学習」といます。

一方、「教師なし学習」はその反対を行く機械学習です。画像に対するタグは付与せずに、単に大量のデータを読み込ませます。そして、各画像に映されている物体(リンゴ)の特徴をAI自身が独自に学ぶように設定し、データを分類していくのです。このため、必ずしもAIが「赤いリンゴ」と「青いリンゴ」に分類するとは限りません。何か他の特別な特徴を見つけ出して分類する可能性もあります。このため、「教師なし学習」では物事を分類するよりも、過去のデータから将来的事象を予測するのに適した機械学習です。

機械学習の細かい分類

前述の「教師あり学習」と「教師なし学習」は、いわゆる機械学習の大分類です。実際にはさらに細かい分類が存在し、それぞれにどういったAIが作られるかが違います。それでは代表的な種類をご紹介します。

人工ニュートラルネットワーク(ANN)

人間が持つ脳神経経路であるニューロンの構造と機能を模倣し作られた機械学習です。一般的な機械学習では、AIに対し開発者が「何を基準にした学習するか?」を指示します。一方、ANNによって開発されたAIは開発者の支持を待たずに自律的学習を行い、どんどん賢くなります。2016年に囲碁界のトップ棋士を破ったとして話題になったGoogleのアルファGOも、ANNを使って強化されたAIの1つです。

遺伝的プログラミング(GP)

生物の進化を模倣した、進化的アルゴリズムにもとづく機械学習です。開発者が定義したタスクを実行するプログラムを探索し、遺伝的アルゴリズムを拡張・特化させたものです。特定のタスクを実行する能力によってコンピュータープログラムを最適化させていきます。

サポートベクターマシン(SVM)

パーセプトロンを発展させた機械学習であり、基本的に与えられたデータを2つに分類するために活用します。他の機械学習に比べると精度の高い結果が得られるのが特徴です。

クラスタリング

観測したデータをクラスタと呼ばれる集合体に振り分け、事前に支持された基準に従って動作します。クラスタリングではデータの構造について立てた仮説(基準)によって結果が異なるため、AI開発者の技量によって制度に差が出ます。ちなみにクラスタリングは「教師なし学習」に分類され、統計的データ解析でよく扱われます。

強化学習

AIにある変数(目的)を与えて、その変数を最大化するための試行錯誤を自ら繰り返させることで賢いAIを作るための機械学習です。コンピューターゲーム等のCPUプレイヤーは強化学習で作られることが多く、さまざまな分野で活用されています。

以上の他にも、機械学習の種類はたくさんあります。この機会に機械学習について深く学んでみてはいかがでしょうか?

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