AIによるデータ分析とは?

 2021.02.02  ヤマトクレジットファイナンス株式会社

データ分析を主体としたビジネス戦略を立てることは、今や大企業だけでなく中小企業でも積極的に取り組まれています。特にこれまでデータを上手く扱えていなかった企業にデータ分析を採り入れた際の影響が非常に大きく、そうした企業の分析活動を支援するサービスも多数提供されています。そして今、大きなトレンドになっているのがAIによるデータ分析です。これまで人が行ってきたデータ分析とは何が違うのか?利用例も交えてご紹介します。

人とAI、何が違う?

AI技術が発達する以前から、データ分析は多くの企業が取り組んできました。ビジネスで発生するさまざまなデータを分析することで、企業経営の今をリアルタイムに把握し、売上予測や需要予測によって仕入の最適化を行うなどして、データ分析に取り組んできました。

では、人とAIが行うデータ分析は何が違うのでしょうか?その最たる違いは、「AIが定性的分析に長けている」という点です。古くから人が行ってきたデータ分析は、定量的なものが主でした。

「定量的」とはつまり、売上や販売数、労働時間などの定量データを扱うことです。数値で明確に表すことのできるデータとなります。こうしたデータ分析は、実は比較的簡単に行えます。目的に応じて分析モデルを採用し、必要なデータを収集・加工・整理してから分析にかけることで情報へと変換し、あとは人がその情報からビジネスの有益性に繋がるようなものを汲み取ります。もちろん、そこには専門的技術と知識を要しますが、AIが実施するデータ分析に比べると朝飯前です。

やっかいなのは定性的分析であり、「定性的」とは明確な数値では表されない定性データを扱うことであり、アンケート調査における記述設問の回答や、メッセージや通話音声などが該当します。

従来のAIを活用しない分析モデルで定性的分析が難しいのは、コンピューターが人のように物事を感じたり、文字を読み取ったり、言葉を聴き取ることができないからです。

例えば顧客とのメッセージから顧客がどういったニーズを抱えているのか?これを理解することは、従来人の仕事であり、データ分析の領域ではありませんでした。これがAIが発展したことで、人に代わってAIがテキストを読み取り、分析して、膨大なデータから顧客がどういったニーズを抱えているかを予測します。

このように、AIがあることでデータ分析の在り方は大きく変わり、人は顧客とコミュニケーションを取る時間により多くの時間をかけたりと、創造性の高い仕事に注力することができるのです。

AIのデータ分析利用例

では、実際にAIでデータ分析を実施した事例として、どういったものがあるのでしょうか?ここでいくつかご紹介します。

  1. テキストから人の本音を分析する
    Insight Techというテクノロジー企業が開発した文章解析サービスの「ITAS(Insight Tech Text Analytics Service)」は、テキストを分析・認識する文字認識AIを活用し、テキストから人の本音を分析します。
    ITASは意見タグAI・可視化AI・感情分類AIという3つのサービスから構成されており、HRサービス企業のCbaseと連携して離職リスクを可視化する「スマレビforテンション」や、LIONと共同開発した口臭不満を解析する「口臭ケアリポートアプリ」などを展開しています。
  2. ドリンクを飲むシーンを知る
    日本コカ・コーラがAI開発企業のBrainPadと提携して実施したのが、Google Cloud Vision APIを活用した事例です。日本コカ・コーラではSNSを利用し、今まで見落としてきたドリンクを飲むシーン(ドリンク・モーメント)を抽出・分析することで、どういった時にコカ・コーラ等のドリンクが飲みたくなるのか、消費者の心理を知ることができたそうです。
  3. 音声分析で人の感情を読み取る
    Empathが開発したサービス「Web Empath API」は、数万人の音声データベースをもとにして喜怒哀楽や気分の浮き沈みを判定する、音声感情解析APIです。さらに「スマートコールセンター・システム」を併用することで、言葉だけではうまく読み取れない顧客の感情をリアルタイムに知ることができ、質の高いオペレーションを実現します。
このように、AIを活用したデータ分析はやはり定性的なものに優れており、顧客の心情などを把握することに長けています。

AIによるデータ分析を採り入れよう!

データ分析をAIで実現するにあたり、AIを開発する必要はありません。現在さまざまなAIサービスが提供されているので、それを適宜利活用することで高度なデータ分析を実現します。この機会に、自社ビジネスにおけるAIのデータ分析を検討してみてはいかがでしょうか?

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