一体どれだけあるのか?サブスクリプションのモデル代表例
2021.06.29 ヤマトクレジットファイナンス株式会社
2021.06.29 ヤマトクレジットファイナンス株式会社
2019年の流行語大賞にノミネートされた「サブスクリプションビジネス(サブスク)」。現在でもさまざまな分野で注目されていることは、言うまでもありません。ソフトウェア業界での成功を踏まえ、今ではネット系サービスだけでなくリアルにも進展しています。そのサブスクリプションにはどれくらいのビジネスモデルがあるのでしょうか?本記事ではその代表例をご紹介します。
サブスクリプションビジネスの始まりは、DTP(デスクトップ・パブリッシング)ソフトを販売していたAdobeが、2013年にPhotoshopなどのパッケージ販売のソフトウェアをクラウドサービスに切り替えたことで、売上や継続利用率が向上したことです。その後、ソフトウェア業界においてパッケージ販売が中心だったソフトウェアが、続々とクラウドサービスに切り替えサブスクリプションビジネスを導入しています。
代表的なサービスはMicrosoftのOffice 365や、OracleなどのERP製品です。パッケージ販売として比較的高額で提供されていたソフトウェアは、サブスクリプションビジネスを採用したことで初期投資を抑え、かつ毎月の費用を固定化することで導入のハードルが一気に下がりました。
自動車業界ではレンタカーやカーシェアリングといった、自動車を販売するのではなくレンタルしてもらうことで収益化するビジネスモデルが以前から確立しています。しかし最近では、サブスクリプションビジネスを採用し、もっと長期的に自動車をレンタルするビジネスがポピュラーになりました。
直近で話題になったサービスがトヨタ自動車のKINTOです。「愛車サブスクリプションサービス」というキャッチフレーズで提供されており、保険料やメンテナンス料がすべて月額料金に含まれ、一定期間新車を乗り回せるというメリットがあります。レクサスなどの高級車をレンタルできるプランもありますので、今後ユーザー数が増加しそうなサブスクリプションの1つです。
意外ながら多くの人に受け入れられているのが飲食業界のサブスクリプションです。つまり、一定額を支払うことで対象店舗での飲食料が無料になります。衝撃的だったのは、2017年11月にスタートした野郎ラーメンのサブスクリプションビジネスです。月額8,600円で毎日ラーメンが食べられるこのサービスは、野郎ラーメンアプリで決済が完結することでも話題を集めました。
1ヵ月のうちに10日以上ラーメンを食べると元がとれるように設計されており、コアなファンが多い次郎インスパイア系ラーメンを提供する同店舗においては、歓喜の声をあげる人も多かったそうです。
また、飲食業界ではカフェを中心にサブスクリプションビジネスが拡大しています。定額制で商品を提供すれば、集客効果も高く継続的な売上が見込めることから、今後も拡大していくでしょう。
アパレル業界ではミドルクラスのファッションアイテムやアクセサリーを月々10,000円前後でレンタルするサービスや、高級ブランドバッグを月々7,000円前後でレンタルするサービスなどさまざまなものがあります。また、単にファッショアイテム等をレンタルするのではなく、スタイリスト・ファッションアドバイザーが個々のユーザーに合ったファッションアイテムを提案するというサービスも登場しています。
代表的なサービスはMECHAKARIです。このサービスでは3ヵ月間継続して同じファッションアイテムをレンタルすると、それが自分のモノになるという独自のサービスを展開しています。
医療業界のサブスクリプション?とビックリされるかもしれませんが、既に始まっています。サービス内容はアプリを通じていつでも好きな時に、専門医師に健康相談ができるというものです。サービスには複数の医師が登録されており、自分の健康状態についていつでも何度でも医師に相談することができます。
また、米国で提供されているOne Medicalと呼ばれるサブスクリプションサービスは、9都市72の病院で提供されており、低額でいつでも診療を受けることができます。24時間対応のビデオ通話診療も受けられるので、医療をもっと見直にしたサービスです。1人の医師が担当する患者数が少ないことから、一般的な病院よりも時間を気にすることなく健康相談ができるのも魅力です。
「自社商品(サービス)のサブスクリプション化は難しい…」と諦めることはありません。アイディア次第でサブスクリプションビジネスはどんな商品やサービスにも適用できます。この機会に、サブスクリプションビジネスの導入を検討されてはいかがでしょうか?