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消し込みって何?大変な作業を改善する方法

売掛金や未収入金などの債権は、支払いがあった段階で入金額を照合し「入金消し込み」という作業を行わなければいけません。入金消し込みは経理業務の中でも重要性が高く、単純作業でありながら重要な仕事なので精神的負担も大きな作業です。本稿ではそんな入金消し込みの基礎知識から、改善の方法まで紹介します。

入金消し込み(入金消込)とは?

入金消し込み(入金消込)とは、売掛金や未収入金といった債権の請求額と、実際に支払われた入金額を照合し、当該債権を会計上消滅させる一連の作業を指します。具体的には、企業の銀行通帳に記帳された入金情報と、発行済みの請求書に記載された請求額との照合を行い、入金額に過不足がないかを確認します。もし入金が確認できない場合は、取引先に対し速やかに催促や督促を行うことになります。

入金消し込みの重要性が高い理由は、主に「資金管理の中核を担うこと」と「取引におけるトラブル発生リスクが高いこと」の2点が挙げられます。企業経営は商品やサービス販売による売上を基盤としているため、取引先からの支払期日までの入金が滞ると、資金計画に大きな支障をきたします。したがって、取引先からの支払いが正確に行われているかを常に把握し、管理することが不可欠です。

請求額と実際の入金額に相違がないか、また消し込み忘れがないかなど、細心の注意を払った確認作業が求められます。万一、取引先が既に支払い済みであるにも関わらず、消し込み作業の漏れによって再度督促を行ってしまうと、企業の信用問題に直結します。一度のミスであればまだしも、度重なる同様の事態は取引先からの信頼を失墜させ、最悪の場合、取引関係の解消に至る可能性もあります。

これらの理由から、入金消し込みは経理業務の中でも極めて重要度が高く、慎重な作業が求められるため、担当者の精神的負担も大きい業務です。

入金消し込み作業における課題とリスク

入金消し込みは、企業間の円滑な取引を継続する上で必要不可欠な作業となります。ただ現場では下記のような課題に悩む企業も多いのが現状です。

業務の属人化

消し込み作業を正確に遂行できる人材が特定のベテラン社員に集中している状況は「属人化」と呼ばれます。特定の社員のみが消し込み作業を行える状態が継続すると、その経理担当者の精神的・肉体的負担は増大します。特に繁忙期にはその負担が顕著になり、担当者のモチベーション低下や生産性の阻害要因となる危険性があります。
また、消し込み作業を担当する経理担当者が予期せぬ休職や退職に至った場合、業務が滞り、結果として会社のキャッシュフローが悪化する恐れがあります。このような潜在的リスクを回避するためには、対応力と経験を兼ね備えた複数の人材を育成する必要があり、そのための労力は継続的に発生します。

請求漏れや二重請求のリスク

正確な消し込み作業が行われないと、二重請求や請求漏れが生じる可能性があります。二重請求は取引先の信用に直接関わる問題であり、取引停止に発展する恐れがあります。一方で請求漏れが発生した場合も、二重請求と同様に信用問題を引き起こすだけでなく、自社のキャッシュフローに深刻な悪影響を及ぼします。

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入金消し込み作業、手作業は危険?

売掛台帳と会社の銀行通帳を突き合わせて、1つ1つ手作業で入金消し込みを行っている企業は少なくありません。Excelを利用している場合でも、銀行通帳で確認した入金情報を台帳に転記し、最終的には目視で入金額が間違っていないかを確認します。このように手作業で入金消し込みを行うことの問題点は「誤差の発生」です。

入金消し込みの際に金額の誤差が発生する原因は多岐にわたります。単純な計算ミスはもちろんのこと、振込手数料の差額、消費税計算の誤差、あるいは経費や買掛金との相殺、複数請求分の一括入金(おまとめ入金)など、様々な要因が考えられます。これらの複雑な要因が絡み合うことで誤差が生じやすく、それに伴うトラブルが後を絶ちません。

また、企業によっては請求書に前月の入金額を表示する運用を行っている場合もあり、入金消し込みが完了しないと新たな請求書を発行できないといった、手作業に起因する業務上の制約も数多く存在します。

入金消し込みのシステム化が進まない背景

先述した入金消し込み作業の問題点を解消するため、最も合理的な対策として「システム化」が挙げられます。しかし、業務の性質上、入金消し込みのシステム化は現状ではハードルが高いとされています。その理由は、入金消し込みという業務が持つ「定型化の難しさ」にあります。

まず、取引先によって翌月末日や翌々月末日など、支払サイトが多様であるケースが多々あります。さらに、決済手段も全ての取引が売掛金として処理されるわけではなく、現金払い、あるいは一部現金・一部手形といった複合的な支払方法が採用されている場合も多く見受けられます。請求側の企業としては、入金消し込みを行うタイミングや割合が取引ごとに変動するため、これを柔軟にカバーするシステムを構築することは極めて困難です。

その中でも、販売管理システムや請求管理システムの入金消し込み機能を利用している企業も存在しますが、取引先独自の運用ルールに完全にフィットしないという問題も生じることがあります。残る方法としては、スクラッチ開発による独自のシステム構築ですが、これには膨大な開発費用がかかるだけでなく、導入後のメンテナンスやシステム改修に継続的な手間とコストが必要となるため、多くの企業にとって現実的な選択肢とは言えません。

こうした複合的な理由から、やむを得ず手作業で入金消し込みを行っているのが実情であり、その結果、前述のリスクが常に内在する状態が続いています。

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入金消し込み(入金消込)作業を効率化する方法

現実的に入金消し込みのシステム化が困難であるという前提に立ち、業務改善を考える上で最も優先されるべきは「属人化の排除」です。入金消し込みは属人化しやすい業務ですが、この問題から目を背けていると潜在的なリスクを抱え続けることになります。これを解決するためには、業務のマニュアル化が不可欠です。

製造現場では作業指示書を作成することを品質基準として設定しているところが多いので、自然とマニュアル化が進んでいます。ただ経理というバックオフィス部門ではそのようなマニュアル化がされていないケースも多く、業務に関するナレッジやノウハウは特定の担当者しかわからないという状況もあるのではないでしょうか。しかしこれではいつまで経っても属人化の問題は改善されていきません。

そのため、入金消し込みに関する作業マニュアルをフロー図と併せて作成することを強く推奨します。フロー図は、作業の流れに沿って手順、内容、そして条件分岐を視覚的に表現した図であり、これを確認することで作業手順や全体像、具体的な作業方法を直感的に理解することができます。このフロー図を作成し共有するだけでも、属人化の問題はある程度軽減されるでしょう。

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決済代行サービスの活用による効率化

ただし、こうしたマニュアル化を行ったとしても、手作業に起因する入金消し込みのリスクを完全に排除することは困難です。手作業である以上、ヒューマンエラーの発生は避けられません。そこで、手作業による入金消し込みの課題から解放されたい企業には、決済代行サービスの利用を強くお勧めします。

ヤマトクレジットファイナンスが提供する「クロネコ掛け払い」は、BtoB(企業間取引)で欠かせない与信取引に対応した数少ない決済代行サービスです。このサービスを利用することで、請求書発行・発送業務から売掛金管理に至るまでをヤマトクレジットファイナンスが代行するため、企業側で入金消し込み作業を人的に行う必要がなくなります。さらに、取引先ごとに異なっていた支払期日を一本化することも可能になります。

「クロネコ掛け払い」の利用は、入金消し込み作業の削減にとどまらず、与信調査や売掛金保証までを包括的に委託できる点が大きなメリットです。

与信調査はヤマトグループが実施するため、一般的な与信基準と比較して、個人事業者や小規模事業者の与信通過率が高い傾向にあります。これにより、売上拡大の機会創出に繋がりやすくなり、将来的な大口ビジネスへの発展も期待できます。

取引が発生すると、その後の売掛金管理は全てヤマトグループが行い、支払期日が近づけば取引先に対してヤマトグループから直接請求書が届きます。取引先の視点から見ても、ヤマトグループからの請求書は高い信頼感を与える要素となります。

つまり、「クロネコ掛け払い」を導入することで、煩雑な入金消し込み作業から完全に解放され、取引先ごとにバラバラだった支払期日も一本化できます。これにより、二重請求や請求漏れといったリスクも大幅に軽減されます。

「クロネコ掛け払い」を利用するもう一つの重要なメリットは「代金保証」です。万一、支払期日までに取引先からの入金が確認できなかった場合でも、その代金はヤマトグループが100%保証します。したがって、売掛金の未回収といった与信リスクに悩まされることなく、企業は本来のビジネス活動に集中できる環境が整います。

入金消し込みは手間と精神的負担が大きい業務ですが、「クロネコ掛け払い」のようなアウトソーシングサービスを利用することで、業務の効率化を図るだけでなく、そこにあるリスクを低減することもできます。現在、手作業による入金消し込みの課題に直面しているのならば、クロネコ掛け払いの利用をぜひご検討ください。